霊峰高野の伝統技術、和歌山県が推奨する池田清吉建具

代表者挨拶

秀峯
池田秀峯(いけだしゅうほう)

昭和21年、和歌山県橋本市生まれ。
池田清吉建具二代目。
紀州高野組子細工師として七代目
高野山金剛峯寺承認/厚生労働省認定一級技能師。
和歌山大学学生自主創造科学センターシニアアドバイザー。

自然とともに

 生まれも育ちも和歌山県橋本市。
 豊かな自然に囲まれ、子供時代は思う存分、外遊びを堪能しました。木は友達でしたから、建具の仕事は自然と自分になじむものでした。組子細工を本格的に始めたのは、二十歳過ぎの頃。アルミサッシに組子を施してほしいという依頼がきっかけでした。
 一つの仕事を極めるのであれば、伝統的な技を身につけるのはもちろんのこと、同時に自分の技を進化させることも必要です。そんな思いで、腕をみがいてきたわけですが、職人というものは、良い素材、良いモチーフに恵まれることが最も大切です。
 紀州高野組子細工では、樹齢三百年を超える高野六木を用います。強く、光沢がよく、加工しやすいという性質のよさに加え、聖地のパワーをとても感じます。地産地消、地元林業の繁栄に少しでも貢献できればという願いもあわせ、感謝と畏敬の念をこめて使わせていただいています。

 紀の国の母なる川、紀の川。
 世界遺産に登録された、熊野三山への参詣道と高野山。
 白浜、那智勝浦等の観光地。
 日本一の生産量を誇る農業。
 マグロ、カツオ、ハモ、タチウオ、クエ等の漁業。

 和歌山の地に生まれ育ち、誇れるものは尽きません。豊かな自然を守りたい。歴史、信仰を大切にし伝えていきたい。この地でそんな思で突き進んできたからこそ、独自の紀州高野組子技術「きのくに・ちぎれはめ込め技法」に出合えたのだと思います。きのくに・ちぎれはめ込め技法は、橋本より広くせかいに向かって発信していく技術です。これからも伝統技術の継承、独自技術の進化、そして和歌山の発展を願い、日々精進していくつもりです。
 たくさんの方々に感謝の思いをこめて。

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